為替の相場では「窓(窓開け)」という事象が発生します。

窓の発生は確固たる原因があります。窓の発生原因を知ることはFXで取引を行う際にとても重要なことになります。

この記事では相場の窓ができる原因や、FXでの注意点や対策について解説します。 この記事に書いてあること
為替相場における窓はどのように発生するのか                             
FX取引にて窓はどう対処すればいいのか

この記事を読むと
為替相場における窓とはどんな現象なのか理解できる                               
窓を意識したうえでのFXでの対策方法について理解できる

相場の窓とは何なのか!?

相場における窓とはローソク足とローソク足の間に大きな空間が開いてしまう現象のことを言います。

通常の為替相場ではローソク足とローソク足の価格差はありません。

上方向に空いた隙間を「上窓」下方向に空いた隙間を「下窓」といいます。

この現象はFX会社の間違いでもチャートのバグでもありません。

相場ではこの窓は頻繫に起こりえる現象であります。

上図のようにローソク足とローソク足の間に大きな価格差が発生します。

このような状態を「窓」と表現します。

相場の窓ができる原因

窓の発生原因はレートとレートの乖離にあります。

レートの乖離は相場が不安定な時に起きやすいです。本来は大きな値動きは大陽線大陰線といった大きなローソク足になってあらわれます。

しかし通常の取引時間では相場に窓が発生することはほとんどありません。

FXの取引は通常、土曜日の朝から月曜日の朝まで取引が停止しています。

しかし中東やドバイなどの一部では日曜日が祝日ではない国もあり、細々と取引が続いている場合もあります。

少額ではありますが、取引が行われることによってこのような窓を作るのです。

どんな時に窓は発生するのか

為替の相場で窓が発生する日は主に月曜日の朝になります。

FXの相場は24時間動き続けています。相場の窓は金曜日の終値から月曜日の始値のタイミングで発生することがほとんどです。

土日に大きな経済指標やニュースがあったときには、窓が大きくなる傾向にあります。

(2019年ポンド/ドル)

これは2019年12月13日から12月14日にかけて発生した上窓です。

この時イギリスでは国民総選挙の時期でした。出口調査の結果が日曜日に開示され、イギリス保守党の優勢が見られたことによる期待感でこのような上窓を付けました。

ニュースや指標によってはこのように大きな窓を開けるケースがあります。

FXにおける窓の対策方法

FXでの取引をするうえで窓を理解することはとても重要です。

持っていたポジションが週明けには高騰、暴落してしまうことは珍しいことではないので窓を理解せずに取引することは大変リスクがあります。

FXおける窓の対策法ポジションを持っているかいないかで大きく変わってきます。

ポジションを持っている場合は、窓を意識したうえで土日の経済指標やニュースを意識する必要があります。

逆に窓を避けてポジションを持たずリスク回避するトレーダーも多くいます。

週末にポジションを解消する

週末にポジションを解消して不透明な値動きを回避する方法です。土日の動向は値動きの予測が難しい傾向にあります。テロや戦争に関するニュースや、いつ起こるかわからない災害など予測することが難しいことばかりです。そのためリスク回避として週末の金曜日にポジションを解消してリスクを回避することが重要となります。

現に月曜日からリスタートして取引するというトレーダーは多くいます。

経済状況を把握できていないのに、週末にポジションを持ち越すことはリスクが大きいです。

週をまたぐことにより大きな窓を開く可能性があります。

例えばドル円の場合、50pips以上の窓が開いてしまった場合レバレッジ25倍で計算すると証拠金の10%を失ってしまう可能性があります。

週末の値動きが予想できない場合は上がるか下がるか2択のギャンブル取引になってしまう可能性があるので注意が必要となります。

窓開け、窓閉めを狙う

週明けに大きく開いてしまった窓が前の週の終値まで戻すことを窓埋めといいます。

窓埋めは多くのFXトレーダー間で用いられている有名な手法です。

先ほどのポンド/ドルのチャートを確認すると、大きく空いた窓が下落によって週末の終値に近づいていることがわかります。このような現象を窓埋めといいます。

このように大きく開いた窓を戻すことは少なくありません。重大ニュースではなく中東の投資家による売買で値動きが発生した場合は中身のない値動きだと捉えられて窓埋めが発生するケースがあります。

相場によっては空いた窓を戻さずトレンドを発生させることもあるので徹底した分析が重要となります。

また週末にポジションを確保して週明けの大きな窓開けを狙うという手法もあります。

休日の経済動向や大きなニュースが予想できるのであればとても有効な手法です

大きな窓開けをしてそれが自分の出した予想とあっていれば大きな利益を確保することができます。

しかし休日の動向はとても難しく、突発的な災害などは誰にも予想できないので注意してポジションを持つことが重要となります。

まとめ

FXで分析を行ううえで窓を理解することはとても重要です。

FX初心者であれば金曜日にポジションを解消することをおすすめします。はじめからギャンブルのような取引を行ってしまうことになります。

週末のニュースの経済の状況を見て、月曜日に発生した窓に注目することが大事です。発生した窓が埋めやすい窓なのか、それとも埋まりにくい窓なのかを判断すると窓の分析ができるようになります。