移動平均線を使ったFXトレード手法に「移動平均線乖離率」を使ったものがあります。
別の記事では、移動平均線乖離率に近い目安として「移動平均線乖離幅」を使って、ユーロ円とポンド円の1時間足で検証を行いました。
今回は、豪ドルの5分足の移動平均線乖離幅を検証していきたいと思います。
それでは、移動平均線乖離幅の検証結果を見てみましょう。
移動平均線乖離率とは?
移動平均線乖離率とは、為替のレートが移動平均線からどのくらい離れているかを示した指標です。
移動平均線乖離率の式は次の通りです。
移動平均線乖離率の算式
乖離率=((当日の終値ー移動平均値)÷移動平均値)×100
価格の移動平均線からの乖離が大きければ、買われすぎor売られすぎにより、価格は移動平均線に引き戻されていく傾向があります。
実際のチャートを見て確認してみましょう。
チャートに表示させているのは、長期移動平均線(200EMA(指数平滑移動平均線))です。
急激に移動平均線から乖離している箇所は移動平均線に引き戻されていることがお分かりいただけるかと思います。
この特性を利用してトレードをして、利益をあげている人もいます。
また、トレンドが発生しているからトレンド方向にエントリーしても、移動平均線からの乖離が大きければ、トレンドとは逆方向に動く(移動平均線に引き戻される)こともあり、損失を出してしまうかもしれません。
移動平均線乖離率を適切に把握することは、トレードする上で、重要であると言えるでしょう。
移動平均線乖離率検証のための前提条件
移動平均線乖離率の検証の前提条件について、説明していきます。
通貨ペア | 豪ドル/円 |
ローソク足 | 5分足 |
使用するテクニカル指標 | 200EMA(指数平滑移動平均線) |
検証機関 | 2019.1.7~2019.1.31 |
計測回数 | 50回 |
検証ツール | Think Trader |
また、移動平均線乖離率は、ローソク足の終値を使って、算出されますが、これでは、ローソク足のヒゲが発生したときに、そのヒゲの乖離分を考慮できないという欠点があります。
したがって、移動平均線乖離幅を計測することとします。したがって、移動平均線乖離幅を計測することとします。
なお、移動平均線乖離幅の算出する式は次の通りとします。
移動平均線乖離幅の算式
高値or安値ー200EMA=乖離幅
移動平均線乖離幅の検証結果
移動平均線乖離幅の検証結果は次のとおりです。
正の乖離幅の回数 | 26回/50回 |
正の乖離幅の平均値 | 0.249円 |
乖離幅の最大値 | 0.885円 |
負の乖離幅の回数 | 24回/50回 |
負の乖離幅の平均 | ‐0.290円 |
乖離幅の最小値 | ‐0.609円 |
乖離幅(絶対値)の平均値 | 0.292円 |
乖離幅(絶対値)の中央値 | 0.264円 |
乖離率の平均値や中央値を見ると0.3円弱となっており、乖離幅の目安が0.3円であることがわかりました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は移動平均線乖離幅の豪ドル/円(5分足)について、検証してみました。
このような検証は自分でもすることができるので、気になるある手法があれば面倒かもしれませんが過去チャートを使って検証してみることをオススメします。
また、エントリーポイントや利益確定のタイミングは、絶対的な法則はないのであなた自身で検証して適切なタイミングを探していく必要がああることにご注意ください。